長良の落陽。

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zoom RSS 路地裏の独り言 【形(かた)】

<<   作成日時 : 2017/10/29 09:01   >>

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複数の車メーカーで、無資格者による「完成検査」が問題になっている。

当然のことだが、メーカーは製造過程の各段階で数え切れない試験や検査を行っている。日本車が世界から信頼されているのはその結果だ。検査員として認定する基準が各メーカーに任されているような形式的な「完成検査制度」によって車の性能が高まっているのでは決してないのだ。

根源的な問題は、車検制度そのものにある。ガソリンスタンドやカー用品店でも格安かつ短時間で車検ができるということは、この「完成検査」が如何に形骸化したものであるかを示している。自賠責保険料を払わせるために車検制度があると言っても過言ではない。

実態より形式が重んじられる風潮は何故なくならないのか…。

『日本文化のかくれた形(かた)』(岩波現代文庫)の中で、丸山真男は日本社会の深層を音楽用語の「執拗低音(バッソ・オスティナート)」を持ち出して説明している。主旋律の如き様々な外来思想を受け入れても、日本思想の深層部には執拗かつ繰り返し登場する低音部=バッソ・オスティナートが続いている、というものだ。

目の前の現実の能力よりも形式的な整いを重視する思考法も、このバッソ・オスティナートの一つのように思えてならない。


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      柿畑  【伊自良川から/27日】

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