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zoom RSS 『俳句斜説』・11月号 【ふりがな】

<<   作成日時 : 2017/10/30 09:17   >>

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1987年に始まり今年で30年目を迎えたのが第一生命の『サラリーマン川柳』です。「ゆとりでしょ?…」などの句は誰にでも馴染み深く、テレビなどでの取り上げられ方も今や風物詩となっています。

その2年後の1989年に伊藤園が始めたのが、『お〜いお茶新俳句大賞』です。季語・定型にとらわれずリズムに乗せて自由に表現すればよい決まりで、作品は、ペットボトルなどに印刷され広く紹介されます。

これらのメジャーな五・七・五に比べて、俳句作品が国民的な話題になったような例を不勉強なのか私は知りません。句集のベストセラーが「山頭火」であるということは、ある意味悲しむべき現実なのです。『サラダ記念日』のような現象は、俳句の世界ではあり得ないことなのでしょうか。

そんな思いの中で、新俳句を題材にした『他流試合―俳句入門真剣勝負!』(金子兜太/いとうせいこう・講談社α文庫)や『サラリーマン川柳なっとく傑作選30回記念版』(NHK出版)を斜め読みしていたのですが、ここでの句には、そのほぼ全てにふりがながないことに気づきました。

歳時記の例句でもふりがなを見かけることは殆どありませんが、ここは難読漢字オンパレードの世界です。読めない漢字が殆ど使われていない新俳句と比べると、極めて対照的な表現技法なのです。

今の心情を今の人に伝わる方法で表現することは、文芸作品の原点です。何を言っているのかという以前に、何と読むのかわからないような17文字では何も伝わらないのです。伝える相手を特定せず、ふりがな不要の俳句を目指すことこそが、『サラダ記念日』に並ぶことができる第一歩なのではないでしょうか。
 
『シャワー全開君をとられてなるものか』 (新俳句・藤川佐智子)
『頑張れよ無理をするなよ休むなよ』  (サラリーマン川柳・ビジネスマン)


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      秋の風  【伊自良川から/27日】

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