明解へら鮒釣り⑭ 【両ダンゴⅣ】

 両ダンゴは餌だ。だが、その種類はあまりに多く、ベストミックスは殆んど偶然で決まる。中途半端になっている90年頃との比較の話題に戻りたい。

■私:昔と比べて餌の種類が多過ぎませんか(深津絵里?)。
★師:選択の自由度の高さは時に悩ましい。昔は、ラーメン=中華そばだったから、伊丹映画「タンポポ」が成立した。“つけめん”なんてのは、もうラーメンじゃないだろ?
■私:これは、釣人の要望なのかメーカーの戦略なのか・・・。
★師:メーカーとしては、車と同じで、多ければ多いほど良いとは思ってないだろう。それより、遊びでも隣より多く釣りたいという俺達の都合が大きいだろうな。自分で自分の首を絞めてる。
■私:師匠は多過ぎるとは思ってないですか?
★師:多過ぎる人には多過ぎるが、少な過ぎる人には圧倒的に少な過ぎる。
■私:どういうことですか?
★師:そもそも、魚の大きさ・量・活性などを考えれば、何時でも何処でも通用する単品の万能餌なんてあり得ない。偶然有ったとしても、そのシチュエーションは二度と無い。
■私:あらゆる場面に対応する餌があるのかどうかというと足りないということですね。というか、元々不可能ですし。
★師:そこで、塩だの砂糖だのとブッコむ事になる。
■私:訳のわからない味が、結果爆釣したりして・・・。
★師:俺はできるだけ鰹節やにぼしから出汁をとって、醤油や砂糖で味付けしたい。
■私:シンドイ!
★師:つゆの素もあるし、下手すると冷凍食品やカップ麺の方が旨かったりするが、“えさづくり”がへら鮒釣りの一番楽しいところだと思っているから。
■私:すると、昔の餌の種類の少なさは、一番楽しいところは釣人のものだという思想ですか。
★師:ちょっとカッコ良すぎるか?

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              生きてる送電線
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