徴兵制度は憲法違反だと言えるのか。

憲法18条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。
 日本国憲法では明確に徴兵制を禁止していませんが、政府は「徴兵制は本人の意思に反し、兵役という役務の提供を義務付けるもの」であるからこの18条に違反するとの見解を示してきています。
 しかし、石破幹事長は02年5月の衆議院憲法調査会・基本的人権の保障に関する調査小委員会で参考人の日本政策研究センター所長伊藤哲夫氏の意見に関して次のように発言されています。
石破茂君(自民) 人権の由来としての「自然権」という考え方が強調されすぎると、「権利は神聖不可侵なものである」と考えられがちだが、このような考え方はおかしいと思う。「自然権」という考え方に否定的な立場である参考人は、これについて、どう思うか。日本が危機に瀕した際に、国民の権利を保障してくれるのは日本国政府しかない。このような観点から、有事法制においても、輸送や医療等の従事命令違反に対して罰則を科すべきであり、適正な法手続の下に国民の権利が制限されることは、国民が権利を享受するためにも必要であると考えるが、いかがか。日本においては、徴兵制は意に反した奴隷的苦役であるとして憲法違反であるとの意見がある。しかし、国を守ることが奴隷的苦役であるような国ならば、国家に値しないと考えるが、いかがか。 【衆議院HPより】
 10年以上も前の話を持ち出すのはフェアではないかも知れませんが、仮に次は石破首相の誕生ということにでもなると、「憲法は徴兵制を否定していない」と言い始めかねませんから、一応紹介しておきました。
 このような自身の「思い」によって憲法を自由に解釈できるということは、間違いなく危険な状態であるといえます。私が憲法は改正すべきだと考える理由のひとつは、人間は信用できないけれども文言は信用できるからというものです。つまり、多少思想に問題がある人がリーダーになったとしても国家の芯柱になる部分については姑息な解釈が不可能なように、平易かつ明瞭な表現の憲法にしておくべきだということです。平和は私達自身がつくらなければならない時代を迎えているのです。


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                    半夏生
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