軍を持たないコスタリカ

 中米の小国コスタリカがW杯ベスト8に進出しました。FIFAランキングは28位ですから大健闘だと思います。少しググってみました。
 人口は福岡県よりやや少ない約480万人ですが、教育水準は高く比較的安定した福祉制度も持っています。そして驚くのは常備軍を持たないことです。そうした国の事情をコスタリカ政府観光局のHPでは次のように紹介しています。
◆世界で唯一の非武装永世中立国◆国連平和大学及び地球評議会事務所設立◆アリアス大統領(当時現役)ノーベル平和賞受賞◆国家予算の21%が教育費(00年度)◆200海里経済水域を世界で最初に宣言◆国土の約24%が国立公園(保護区)◆地球上の全動植物種の約5%が生息◆ペンショナード政策…年金生活者の受け入れ◆世界人権裁判所
 軍の廃止が憲法で決められた時(1949年)、その役割は警察が担うことになりました。治安警備を含むその力は準軍隊とも言えるため、非武装国家という主張はどうなのかと言った指摘もあるようです。ちなみに治安のための予算は約4億ドル(13年/外務省)であり、対GDP比0.8%は日本の軍事費の比率とあまり変わりません。
 スペインの植民地時代には世界でも貧しい地域の部類だったのが「中米の優等生」と呼ばれるまでになれた原因は、間違いなく『教育』だったと言えます。人的資源の魅力が外資の進出を呼びこみ、農業国から工業国へと変貌しながら冒頭の観光PRにある豊かな国になったのです。
 ただWikiには、麻薬の一大消費地となっていることによる治安の悪化と社会の不安定化が進んでいるとの記述もあります。またロイターなどによれば、インテルが今年4月、世界全体での5%リストラ策の一環で当国の一部工場の閉鎖と千五百名の人員削減を明らかにするなど懸念材料もあるようです。世界のどの先進国もそうである様に、コスタリカは、敵国の侵略よりも薬物や世界経済の動向こそ最大の関心事となっているのです。
 
 米国債の最大の海外引受国が中国(シェア約2割/財務省)、中国最大の輸出国が米国であることからも明らかなように、今年国交樹立35周年を迎える両国にとってお互いがそれぞれ欠くことのできない存在となっていることは確実です。私は、米中が最近の日本の動きをどう見ているのかが気掛かりです。安倍首相は時代を大きく見誤っているとの印象を、若しかしたら米中共々に与えているような気がしてなりません。
 
 世界の平和にとって一番大事なことは互いの国を理解し合うことでありそのための教育に力を注ぐことだと、五輪やW杯を見ていて何時も思わされます。


画像
                   夏のバラ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――