60年安保条約改定と今回との違い

 この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。


戦後間もなくの議会で、時の金森国務大臣は、「普通の条約には憲法が優先するが、特殊な条約にはそうとも言い切れない」と答弁しています。ここでいう「特殊な条約」とは、国体の護持や国家の存亡に関わる条約等のことを意味します。

この「憲法は条約に勝てるのか」という命題は、結論から言えば、今でもスッキリしていません。詳細は省きますが、どちらも、この98条を根拠として自分が上だと説明しているからです。

しかし、憲法違反の法律が無効であることは、余りにも明白です。60年安保と今回を比較して明らかに違うのが、この点です。時がたてば理解が深まるのではなく、今後、この法によって為されるあらゆる行為について、その正当性が問われることになるのです。従来であれば、その危険性は、あらかじめ内閣法制局によって排除されていたのですが、今回はそうはいかないのです。

明らかなのは、自衛隊員が誇りを持って国防に専念するには、"国民の憲法"による支えが欠かせない、ということです。

私は、民主党こそ憲法改正を提示すべきだと思います。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」という今の9条2項を改正し、海外での武力行使を禁じた専守防衛軍として保持すると明示することは、自民党との明確な違いになります。何が何でも「護憲」というのは、政権を任すには、かえって危ういと思われるのです。


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         コスモス

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