再び国際連合(United Nations)

世界130カ国の首脳を集めた国連サミットが終わりました。この場で、期限を迎えた「ミレニアム開発目標」に代わって、全会一致で『持続可能な開発目標(SDGs)』が採択されました。従来と異なり、各国政府やNGOの持ち寄った意見を3年かけてまとめたものですから、これが実現出来ないということは、国連が機能しないということを意味します。

目標年次を2030年とした17の柱は、次の通りです。邦訳を大幅に簡略化しましたが、全て、"世界中のどの国も置き去りにしない"という精神が明記されています。

■貧困に終止符■飢餓に終止符■健康的な生活の確保■公平で質の高い教育■性の平等■水と衛生の管理■エネルギーの確保■経済成長・完全雇用■インフラ整備・技術革新■格差是正■持続可能な居住地■持続可能な消費と生産■気候変動対策■海洋資源の保全と利用■生態系の保護等■平和な社会・司法■グローバル・パートナシップの活性化

それぞれの目標に応じて、169項目の達成基準も決められました。この新たな目標に法的拘束力はなく、達成状況も各国の判断に任されていますが、各国は、特に先進国は、重い道義的責任を負っている、と考えなければなりません。

国連に対する評価は様々です。憲章のいわゆる「敵国条項」が、凍結されているとはいえ削除には至っていないことや、全ての加盟国(193カ国)の主権平等の原則を謳いながら、拒否権使用権限が強過ぎることなど、確かに、今はまだ多くの課題があります。しかし、国際連合広報センターにあるように、「平和への戦いに終わりはなく」、地球の未来にとっては、国連の機能に頼る以外に方法がないことも、間違いのないことなのです。

現在、誰もが行けるとは思えない地域で15件の平和維持活動(PKO)が行われ、115ヶ国から男女12万人が参加しています。かつて小沢氏が唱えたいわゆる「国連中心主義」は、現在ゴミ箱の中ですが、しかし、法的安定性を犠牲にする乱暴さに比べれば、気は確かです。少なくとも、世界から尊敬される方向でしょうから、小沢氏どうこうをこの際忘れ、埃を払って、もう一度検討してみるのも無駄ではない気がします。難民問題への日本の立ち向かい方も、地球を俯瞰して考える新たな姿勢からしか見えてこない、と思えるからです。

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          秋のバラ
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