週刊・『チューズデー』 *民進党代表選挙への注文

民進党が3月に定めた『綱領』(全文はこちら)では、抽象的で目指す国家像が見えてきません。例えば、外交・防衛政策には「自衛力を整備して領土を守る」とありますが、憲法をこのままにしてそれが可能かどうかが判然としません。特に共産党と協力すると言われると、視界が曇ってきます。

代表選挙の過程で明確にして欲しいことの一つは、9条に対する考え方です。例えば、自民党の石破茂氏は、『(過去に)共産党の野坂参三議員が「せめて個別的自衛権は認めるべきではないか」と吉田茂総理を質した』ことを象徴的な例にあげ、『憲法改正で「軍」を保有することの是非を、曖昧な理解や知識で感情的に議論すべきではない』と書かれています(石破茂オフィシャルブログ)。各候補者がこの点をどうお考えなのかは、是非知りたいところです。そして、この機会に、少しずつ党の軸を確かなものにして行って欲しい、と思います。

一部とはいえ集団的自衛権を行使することとなった自衛隊が明確な違憲状態であることは、憲法学者だけではなく世の通説といって良いと思います。今後様々なジレンマに陥ることが予想されますから、避けては通れない現実が確実に待ち構えています。民進党に対する漠たる不安は、この辺を曖昧にしたままの緩やかな集団とみられているところに原因がある、と私は思います。


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         エノコログサ  【伊自良川】
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