今年の言葉=ポスト真実

 《*国谷裕子(キャスター) 12/7付日経夕刊
…。英オックスフォード辞典が「今年の言葉」を発表した。…。今年の言葉として選ばれたのが、post-truth「ポスト真実」だ。この言葉は客観的な事実や真実より、感情的な訴えかけのほうが人に影響を与え、世論形成に大きな影響をもたらす状況を示している。…。ネット時代に入り、人々が既存のメディアが提供する情報を信頼しなくなっているのか。根拠が定かでなくても感情的に寄り添いやすい方向へと流れていくのか。「ポスト真実」という言葉の誕生は、真実をとるにたらないものと受け止める社会の広がりのように思え、ジャーナリズムにとっても深刻な事態だ。…。

科学的な事実を求める思考態度が疎んじられ、感情に訴える心地良い言葉が世の中に大きな影響を与えています。根拠のない"思い"が重視されるのは、極めて危険な兆候です。

例えば日ロ首脳会談についても、BBCは歴史的な事実の一つひとつを確かめながら伝えていました。海外メディアだから当然のこととはいえ、鈴木宗男氏まで担ぎ出して願望の報道を繰り返した(今も繰り返している)日本メディアとは好対照です。

『真実とは何か』を強く意識することは、マスメディアだけでなく私達にとっても欠かせない心構えになってきている気がします。ネット社会が進展すればするほどそうなのではないか、と思えます。


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           鴉   【伊自良川/11日】
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