なんとか商品券

地域振興券(99年)や定額給付金(09年)といった類のバラマキ策に景気刺激効果が無かったことは、すでに明確に証明されています。「プレミアム商品券」も同じ運命をたどるであろうことは、改めて言うまでもないことです。念のためですが、この商品券の額面を上回る部分には、14年度補正で組まれた緊急経済対策のうち「地域消費喚起・生活支援型」として地方に配分される2千5百億円の税が使われます。

私は、消費増税で得られた貴重な財源を、こうした"お遊び"で浪費して良いのか、と強く感じます。地方団体のほぼ全てが、政府がメニューとして提示した商品券販売で"消費喚起・生活支援"を考えるとは、実に寂しい限りでもあるのです。

この商品券の抱える別の問題として、金持ち優遇策につながるのではないか、という点も指摘できます。1万円の商品券で2千円のプレミアム(=税)があるとした場合、その目先の1万円の工面が辛い家庭もあれば、10万円分の購入で簡単に2万円の恩典を受ける家庭もあるのです。報道では、「18万円購入したけど、余裕があればあと2万円買いたかった」と笑顔で語る主婦が出ていましたが、つまり、金銭的に余裕のある家庭ほど便益を受けることができる制度なのです。

こうした税の使い方は、少なくともフェアではありません。これほど税の扱いが雑で哲学を感じさせない政権は珍しく、この基本的な政権運営姿勢が、結局、憲法や歴史に対する不遜な思想にまで繋がっているのではないか、と私には思えてなりません。



画像
         暗雲

――――――――――――――――――――――――――――――――――――