第97回全国高校野球選手権大会

1915年、朝日新聞が主催して全国中等学校野球大会が始まりました。当時はまだ甲子園はなく、大阪・豊中球場が会場でした。そして、今年はそれから100年目にあたります。開催回数と一致しないのは、言うまでもなく第二次世界大戦による中断があるからです。

朝日新聞の特集(Web)によれば、1941年の第27回が戦局の深刻化で中止になった時、防諜の見地から中止の知らせを新聞紙上に出すことが認められなかった、とあります。地方大会は続行されたまま、「甲子園」は国民の知らぬ間に忽然と消え、暗い中断の時代に入ったのです。

そして、敗戦の日からちょうど1年たった8月15日に西宮球場で再開されたのですが(甲子園が米軍接収のため)、思うに、不幸の多くは若い人達の身を目掛けて降りかかる様な気がしてなりません。

どんな悲惨な体験でも、時間と共にその痛さを忘れがちになるのが、人間というものです。そうしなければ普通の生活に支障が出ますから、ある意味大事な才能でもある訳です。ですから、ボーっとしてると、「戦争」なんて大したことじゃない、米国と共に世界で誇りある地位に立とう、などと考えてしまう場面も起こり得るのです。

その意味でも、辛い経験ほど、区切り区切りで再認識して忘れないようにすることが必要です。当然のように高校野球が始まりましたが、これから先も普通にこうした風景に出会えるのか、そして、そのためにはどうするべきなのか…。夏の甲子園100年目の今年、改めてそのことを考えてみても良いのではないか、と思いました。


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        岐阜城

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