安倍首相と憲法

「立法事実」という言葉は、昨年の安全保障関連法案の審議でも度々登場しました。ザックリ言えば、その法律を必要とする「社会的、経済的、政治的もしくは科学的事実」のことです。言い換えれば、頭の中で妄想するだけでは法律をつくる根拠とならない、ということです。このことは、学者だけでなく法に関わる人達の謂わば「常識」とされていることです。

憲法の改正に関しても、当然、このことは決定的に重要です。

13日の朝日に、「首相と憲法 何のための改正なのか」との社説があります。安倍政権の憲法軽視の姿勢を批判するとともに、「憲法を変えること」それ自体を目標として賛同者を募るのはまともな憲法論議ではない、と指摘するものです。

民主党の岡田代表は「安倍政権での改憲論議には加わらない」とされていますが、私も賛成です。憲法とは何かということについての最低限の知識も必要ですし、それ以上に、「自分が欲するように世界を理解する態度」(「知性とは何か」・佐藤優)の人にはそもそも語る資格がありません。ましてや、代々政治家だからという理由だけで代議士になった人には、なおさら『憲法』に触れて欲しくないのです。

私は憲法改正に賛成ですし、これが参院選の争点にもなりそうな気配です。しかし、憲法を遵守する意識もなく、憲法違反という罪の重さを全く感じていない現政権にそれを言われるのは"片腹痛い"、ということになるのです。今は、内外共に、憲法改正論議をするには最も相応しくない時だと思います。



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        モクレン
 
【撮影地=長良公園/13日】
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