週刊・『チューズデー』 *参院選と憲法改正

○日本国憲法は規定が少なく規律力が弱い
○一時的な多数で対立点の憲法化許されず
○自民党憲法草案の天賦人権性否定は問題
京大の曽我部真裕教授が、ご自身のコラム(日経/9日)で「まとめ」とされた三項目です。私なりにもう少し丁寧に要約してみました。【登録すれば全部無料で読めます】
■日本国憲法は規定が少なく密度も緩やかで、規律力が弱い。
■よって、政策推進のための憲法改正の必要性は小さい。

■憲法には国の基本原理の規定と専門技術的な規定が混在する。
■基本原理は、一時的な多数による憲法化は許されない。
■専門技術的な規定については、専門家の関与が不可欠だ。
■諸外国の頻繁な憲法改正は、専門技術的規定に関するものが大半だ。

■規律力が弱いため、9条改正後もさらなる「解釈改憲」が予想される。
■憲法の規範性を確保するための手立てがどうしても必要になる。
■裁判所の違憲審査制や国会の政府統制強化が必要である。
■自衛隊活動の拡大や緊急事態条項には、規範性の確保が先決だ。

■自民党憲法草案に天賦人権性が否定されていることは問題だ。
■近代の人権観念の否定であり、見過ごせない。
■立憲主義、人権、民主主義という近代憲法の概念は欧米に由来する。
■しかし、これ自体は、多様な個人の共生を可能にする基礎である。
■普遍的な原理を踏まえることは、改正論議の共通の土台の出発点である。

この間の政権運営を振り返ってみると、毎日の社説にもあるように、今度の参院選は軽々しく扱えません。自民党が選挙結果をどのように利用してくるかが定かではないからです。

それにしても、日本の政治やそれを支えるべき民主主義はこれほど未熟だったのか、と最近思わざるを得ません。舛添劇場があろうがなかろうが、です。

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       風  【海津市/10日】
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